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松崎常男さんをしのんで

令和3年1月28日、我々寺岡外食ソリューションズのリーダー松崎常男さんが、志半ばで永眠いたしました。2016年1月当社代表取締役社長就任以来、厳しい経営環境の会社を引っ張り続け、2018年には病との壮絶な闘いにも打ち勝ち現場復帰、復帰後も社員と向き合い、「外食産業の景色を変える!」をスローガンに走り続けた人生でした。

御取引先様やご友人から多くのメッセージをいただきました。ここに松崎さんを偲び、社内報でのインタビューと、本年1月8日に病床から、全社員に送られた仕事への熱い思いと復帰の約束を誓ったメールを再録いたします。

2020年3月19日 
社内報 Message fileインタビュー

人間が好き、寺岡が好き。
理念は生き方に通じる。

お客様の想像を超える提案で、
外食産業の景色を変えたい

寺岡外食ソリューションズは、前身の株式会社アスターから65年続く会社です。2016年に寺岡精工の100%子会社となり、外食産業に特化した会社として生まれ変わりました。その大きな変革期に、ご縁があって私が社長を拝命させていただきました。単体POSレジ販売など、モノ売りから、クラウドサービス・保守サービスなどの月額サービス販売へビジネスモデルを改革していくことが使命です。

2年前に大病を患いましたが、皆さんにたくさんのエールをいただき、こうして元気になることができました。日々の健康に感謝し、仕事を通して恩返しさせていただければと強く思います。

現在、外食産業は人材不足とインバウンド対応への対応が急務となっています。最小人員でも、お客様にストレスなく、チェックアウトスピードを上げるかが、サービス向上に繋がります。特に衛生面から、支払いをキャッシュレスやセルフにしたいところです。スマートフォンの普及により、デジタルに慣れた世代が増えたことは追い風。そこに、投資対効果 (ROI) を提示していくことが大切ではないでしょうか。

私達が目指しているのは、「スピードセルフ」・「HappySelf」が流通小売業界の店舗の景色を変えたように、寺岡グループが外食業界の店舗そして本部システムの景色を変え、お客様に貢献することです。その実現には、今までにない全く新しい提案をしなければなりません。昔話の紙芝居では誰も喜びません。お客様が気付いていない課題へのソリューション提案です。

今日やることで、明日が変わる

私は、仕事も、遊びも、どんなことも全力を尽くすことを心掛けています。全力を尽くすことがカッコイイという話ではなく、今日しっかりやると明日が変わる。明日が変わると明後日が変わる。その積み重ねが1年も経つと、ものすごい変化となるからです。

私は遊びでも全力を出し切ります。やり残したことがどんどん増えていくのが嫌で、例えば、海外旅行では「行きたい!」と思った場所へは必ず行ってきました。18歳の頃から「夢旅行手帳」をつけてもう4冊を越えていますが、世界各地をまわりましたね。この2年間はほとんど旅行もできませんでしたが、もう少し身体が回復したら、まずはゆっくりと国内から旅を再開したいと思っています。

~松崎の趣味~

1位【食べること】

和洋問わず、昔からたべもの屋さんに興味があります。
評判のお店を聞きつけては、すぐに飛んで行きます。
現地に行くことで、味だけではなく、店構えや調度品も楽しめます。

2位【映画鑑賞】

駄作もありますが、素晴らしい映画も多くあります。評論家になった気持ちで観ています。

3位【読書】

最近はハズキがなくては、読めません。

4位【天体観測】

望遠鏡は15歳から10台目。プレアデス星団 (すばる) は、
この時期が一番青白く輝き、とてもキレイです。

5位【釣り】

釣りの事なら何でもござれ。

寺岡グループの一員であることが誇り

私は晩年期に寺岡グループに入れて頂き、心から幸せだと思っています。「新しい常識を創造する」「感謝 やろう 出来る」の理念に共鳴しているんですよ。私の好きな映画のひとつに『THIS IS IT』というマイケル・ジャクソン主演の作品があります。その中でマイケルが放った「誰かがやるだろうと見ているんじゃなくて、俺がやるんだ!」という言葉に衝撃を受けました。これは、まさしく寺岡精神と同じではないかと。

この精神を、若い次の世代につなぐことが私の仕事です。企業にとって若い世代は宝です。若い方々が信念を持ってどんどん仕事に励んでくれたらいいし、さらに次の新しい世代が入り蛻変 (ぜいへん) を繰り返してもらいたいです。

「蛻変」は私が大好きな先輩から教わった言葉です。蝶の卵が幼虫になり、蛹 (さなぎ) になり、羽化し成虫なり飛び立つように、姿形を変えながら成長する様のことを言います。人も企業も同様に、何度も何度も脱皮を繰り返して成長していくものだと考えています。私自身も失敗の大変多い人生でしたが、まだまだ蛻変を繰り返し、七転び八起の気持ちで、これからも取り組んで参ります。

最後になりますが、現在、新コロナウイルス感染症がパンデミック宣言され、全世界中が大騒ぎになっております。しかし、昔からペスト・コレラ・天然痘・スペイン風邪などが猛威を振るいましたが、どの時代も人間は乗り越えてきた過去があります。まして、今の最新科学であれば、沈静化そして終息も近いと考えております。ここは各々が冷静に物事を対処し、早く特効薬が市場に出回り、また平穏な日々が戻ることを切に願うばかりです。

2021年1月8日
寺岡外食ソリューションズ 各位

明けましておめでとうございます。
さて昨年に引き続き、コロナ感染拡大が更に勢いを増しております。確かに厄介であり、収束の兆しが未だみえません。しかし、必ず陽はまた登ります。必ず人類の英知で収束します。

私達はコロナ禍によりニューノーマルを敏感に受け止め、近い将来、【外食のシステムはテラオカ】と言われる様に不屈の気概で乗り越えなければなりません。

収束後は外食、レジャーは世界中で最大の華麗な花が咲き乱れます。
御用聞きにならざる得ない時もありますが、ソリューション営業を展開して未来に種を撒き続けなくてはなりません。

私事、令和2年大晦日昼に38.6度の熱が出まして、かかりつけの病院の救急に参りました。結果は夜に出ましたが、私はてっきりコロナと思っておりましたところ、出た診断結果は白血病の再発でした。前回の時はドナー探しに7ヶ月を要しましたが、今回は臍帯血のために、それほど時間はかからないと思います。臍帯血でもやはり相性があります。身長体重により必要量も変わります。臍帯血移植後は生着といいまして、新しいドナーの幹細胞が定着してから、薬の匙加減により、回復を促します。一度経験がありますから、それを生かし早く現場に復帰するように努力します。

寺岡外食ソリューションズ   松崎常男

男、松崎常男の外食産業への思いを全社員胸に刻み、外食業界に特化したグループの専業企業の役割を果たすべく、社員一丸となって取り組んで参ります。

松崎さん、ありがとうございました。