TERAOKAのものづくり「トマトのきもち」おいしいものをおいしいまま食卓へ
生産者、卸売業者、小売業者の思いを支える寺岡の包装機

物流の発達に伴い、全国各地の様々な農産物が手に入りやすくなりました。野菜や果物の鮮度を保ち、おいしいまま食卓へ届けたい……それは、生産者、卸売業者、小売業者の共通の思いです。TERAOKAは包装機でこの思いを支えています。
 

こだわりの農産物をおいしいまま食卓へ ~卸売・小売業者の思い~

全国の生産者から届く農産物が一堂に集まる東京中央卸売市場・大田市場。ここに集まったトマトは、一番おいしい状態でスーパーなどの小売店に並ぶよう、丁寧に管理されています。
国内最大の青果卸売会社「東京青果株式会社」でトマトを担当する土井研吾さんは、農家の方がこだわって作ったトマトを仲卸や小売店のバイヤーを経て、消費者へとつなげるコーディネーターの役割を担っています。
「安全・安心な農作物の供給だけでなく、品質の向上、流通量や価格の調整なども行っています。最近のトマトが昔に比べて甘くておいしくなったのは、農家の方が品種や作り方にこだわって努力しているためです。だからこそ、皆さんにベストなタイミングで食べていただけるよう最善を尽くしたいですね」(土井氏)

  さまざまな流通を経てスーパーや小売店に届いたトマトなどの野菜・果物は、バックヤードでお客様が買いやすい分量に包装されます。
TERAOKAは1981年の自動計量包装値付機発売から36年、お客様のニーズを先取りした商品開発で、スーパーマーケットや専門店などのお店づくり、バックヤードの作業を支えてきました。
鮮度を保つストレッチフィルムで商品を美しく包装するだけでなく、少量多品種の様々な形状やノントレー包装など、バリエーション豊かな包装形態を提供。社会や環境の変化にフレキシブルに対応しています。
 

蓄積された経験と工夫で「やさしい包装機」を実現 ~開発者(寺岡精工)のきもち~

包装機できちんと商品を包むためには、トレーとフィルムの相性が重要です。TERAOKAの包装機は、社内や現場で蓄積してきた膨大なテストデータをもとに、商品やトレーを正確に検出し、動作を変えます。それによって、商品をやさしく包むことができるのです。
海外の精肉部門で使われる包装機の場合は、国によっては大きなトレーにのった5kgを超える肉の塊を包装できなければならないケースがあります。その一方で、限られた広さしかないバックヤードで作業できるよう、省スペースであることも開発のポイントになっています。

  「今後は、フレキシブルで高度な仕様と、シンプルな仕様の二極化になっていくと思います。お客様のご要望に対して限界をつくらないことはもちろん、常にお客様の一歩先を行く開発をしたいと思っています」(株式会社寺岡精工 包装環境事業部 斎藤康範)

  「人口が減り、高度な機械を使いこなせる人も減っています。できるだけ機械のほうで判断し、使う人に負担がかからないようにしていくことも重要です。もちろん、厳しい環境でも故障せず、安定的に働くことが大前提。これからIOT化が進むことで、機械が故障する前にお客様に知らせたり、部品などの交換のタイミングも機械が判断したりするなどのシステムづくりを行っていきたいです」( 同 福北博史) 
 

“トマトのきもち”を届けるようなモノづくりに取り組みます ~TERAOKAの国内工場(デジアイズ)の現場から~

それぞれの工程で一人前になるには、数年かかる機械加工の現場。指示書で工程は理解できても、完璧な部品を作るには、職人の技と経験が必要になります。
「寺岡精工では、一般的な技能資格の取得だけでなく、社内独自の技術認定試験を設け、包装機の製造に必要な専門技術の習得と鍛錬に力を注いでいます。各自での作業が中心ですが、よりよい製品を生み出すために、チームワークを大切にしています」(株式会社デジアイズ 第二生産部 機械課 小野寺 徹)

  「QCD(クオリティ、コスト、デリバリー)を重視し、安全・安心であることはもちろん、お客様にワクワクしていただけるような製品づくりをすることが、モノづくりの向上につながっていく」と話すのは、株式会社デジアイズ 生産技術部 菅原 龍 氏。どんなご要望にも対応できるよう、効率よく作業できる工程づくりやムダ取り、品質と効率を考慮した冶具の導入、目視確認の自動化など、生産ラインの再構築も行っています。
「現場の改善を徹底的に行うことで、今後の増産にもフレキシブルに対応できる体制にしたいと考えています」(菅原)

  現在、株式会社デジアイズでは、国内向け・海外向けの生産を半々くらいのバランスで行っています。2016年4月末には新工場も完成し、増産に備えました。
  「工程一つひとつの見直しが効率的な製造と品質の安定、そして不具合のない高品質な製品につながると考えています。そのため、作業工程を細かく分析して無駄な動作を突き詰めるなど、さまざまな方法で改善を行っています。よい工具、設備投資も大切です。包装機はいわば、“人の手”に代わるもの。どんなものでも新鮮なまま、やさしく包める機械でなくてはなりません。これまで同様、お客様のニーズを先取りした商品開発を行い、製品の先にいるお客様はもちろん、さらに包まれる“トマトのきもち”を届けるような、モノづくりをしていきます」(株式会社デジアイズ 代表取締役 油井信広) 
 

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