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(株)テラケン 代表取締役社長
寺田 謙二(てらだ けんじ)
ハイテク化による生産性の向上を図り、
お客さま、従業員にとって居心地の良い店づくりを目指す
(株)テラケン/昭和55年11月設立。魚料理を中心とした居酒屋チェーン「海産物居酒屋さくら水産」を170店舗展開。本社は東京都江東区亀戸1-18-9。

「飲食業において、チェーンオペレーションはもう古い、という人もいますが、私はたいていの商売はこのオペレーションでいけると思います」と語る(株)テラケンの寺田謙二社長。同社は低価格な魚料理を中心に揃え、サラリーマンが懐具合を気にせずに安心して飲食できる「海産物居酒屋 さくら水産」(以下、さくら水産)を現在、関東、関西、中京地区に直営170店舗展開する。
 コンサルタント渥美俊一氏の提唱するチェーンストア理論にのっとってまい進し続けてきた寺田社長が目指すのは、世界最大の流通小売業「ウォルマート」のごとく、コスト削減を図り、収益を上げていく徹底したローコストシステム。出店コストを抑えるために地階や空中階に出店し、今後は駅前立地にこだわらず、一定の店前通行量のある地に積極的に出店していく考えだ。
 前職は証券マンだった寺田社長。「文学好きが高じて自由な仕事をしたいと思い、食べるのが好きだからと居酒屋を始めました。しかし、飲食店の経営はそんなに甘いものではなく、借金を返すために死にものぐるいで働きました」
「機能のないパッケージは不要だと考えます」と語る倉持社長
 昭和55年に(株)テラケンを創立し、翌年「ふるさと居酒屋 村さ来」にフランチャイズ加盟し、7店舗を展開。小さなスーパーや飲食店20軒が共同で「さくら水産」という団体を結成し、高品質な魚介類を安く仕入れる仕組みを構築した。その後、魚を好物とする寺田社長がそのまま屋号として残し、平成7年には魚料理を中心とした、さくら水産1号店を東京・九段に開店。中高年世代の健康志向と嗜好にヘルシーな「魚」が合致し、30坪の店舗で予想をはるかに上回る、月商1000万円以上を計上した。平成9年以降はさくら水産一本で、高収益の店舗周辺を押さえるドミナント出店を行い、20店、30店とチェーン網を張り巡らせた。
 「ロープライスで大衆マーケットのニーズに合う店をやりたいという思いはありました。出店当時と比較すると競合店もだいぶ増えましたし、少子高齢化で居酒屋のマーケットは縮小状態。さらに原材料の高騰もある。多様なネットワークを使って安く仕入れたり、メニューを工夫して値上げをしないようにしています」
 「労働分配率をどれだけ合理的に低減するかが目下、最大の課題です。日本では昔から手作りへのこだわりがあり、機械によって作られたものはおいしくない、人の手を介さないと親切ではない、という固定観念があります。それが外食産業全体の生産性を悪くし、従業員の労働時間延長へと繋がっているのです。少子高齢化による人材不足の時代到来を見据え、ハイテク化によるフロアや厨房の業務効率化を進めていきます」
 目標は全国1000店舗出店。200店舗出店後には新業態のオープンも視野に入れている。従業員のモチベーションアップのために、社内でアイデアコンテストを開催し、業態開発に着手する。いずれは分社化や社内FC、独立支援など従業員が将来設計を立てられるような仕組みを構築したいと語る。
 「居酒屋は食事をする場所である以上にコミュニケーションの場です。さくら水産のお客さまは2時間以上腰を落ち着けてゆっくり過ごす方が多いので、既存店もリフォームをしながら居心地の良い店づくりを常に模索しています」
 座右の銘は「社会貢献」。お客さまに安価で高品質な食の提供を続け、従業員の労務環境を整備することに使命感を抱いている。

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