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(株)セブンフ−ドサービス 代表取締役社長
志村 進氏(しむら すすむ)

何かひと工夫すること、
社員との密なコミュニケーションが 私の経営の原点です。
(株)セブンフードサービス/スーパー、生協、大学への弁当の製造販売および居酒屋、ホテルへの冷凍米飯の製造販売を手がける。本社は静岡市清水区北脇315。

 志村進社長が日課にしていることがある。それは自社工場で製造される商品のチェックだ。「昼に冷凍ごはんを3種類、夜は弁当類を7種類ほどピックアップし、毎日試食しています。目で見て舌で感じて、納得したものでなければ出荷しない」(志村社長)ためだ。
 (株)セブンフードサービスは静岡県内のスーパーや大学、高校あるいは病院内の売店に弁当類を、そして全国の居酒屋、結婚式場、ホテル向けに冷凍の寿司用シャリ玉や冷凍赤飯、冷凍おこわ類を製造販売している会社だ。特に冷凍の寿司用シャリ玉はその生産量で日本一を誇る。
 それだけに商品一つ一つに細心の注意が求められる。安心・安全という衛生面、品質面への配慮はもちろんのこと、それ以上にお客さまが食べて“おいしい”と感じてもらうことが大切。志村社長が心をくだくのも、もっぱらこの“おいしさ”の追求だ。おいしさこそ、人びとに感動を与えるからであり、感動のベースになっている米と海苔の仕入れだけはもっぱら志村社長の仕事だ。志村社長が常々自分に言い聞かせている言葉「感動は受けるより、与える方がなお感動的」の実践である。
 また感動は、自身の行動のエネルギー源にもなっている。出席した結婚式で、カメラマン役をかってでて、写真の出来上がりに感激されたことなどエピソードにはこと欠かない。
志村社長が今、強い関心をもっているのが食育問題。持論である「食卓を囲んでの一家団らんこそ食育の原点」を、依頼された講演会などで説いている。
 会社でもエネルギッシュな動きが目をひく。14年前、業績が低迷するセブンフードサービスを買収した食肉卸、加工食品メーカーの(株)米久(本社・静岡県沼津市)から、たった一人出向社員として赴任した志村社長は、当時営業部長として得意先の開拓に八面六臂の活躍をしている。
 負けず嫌いでもある志村社長は、赴任したその日に、当時の社長から「自分の給料は自分で稼ぐように」と言われ、大いに発奮、梱包資材の仕入れを工夫することで、すぐに自分の給料分を稼ぎ出したという。ともかく人と同じことはやりたくない、自分なりに何かひと工夫したい、という強い意志の持ち主だ。
 社長に就任したのは平成13年5月。引き受けて3年目には累積赤字を解消して、黒字会社に立て直している。そして今年の5月に米久を退社し、名実ともにセブンフードサービスの代表取締役として社長業に専念する旨、不退転の決意を新たにしている。
 その志村社長がずっと心掛けていることがある。それが社員とのコミュニケーション。6年前、突然社長を引き受けることになった時、考えに考え抜いて出した結論、つまり「自分は社長としての心得も経営ノウハウも持ち合わせていない。自己流でやるしかない。それには社員と一緒になって一生懸命やることだ。そのためには労を惜しまず、社員との話し合いの場を持とう」(志村社長)との考えから始めた年1回の個別面接。
 1人15分ほどだが、勤務の合間を縫っての面談であり、従業員全員ともなると1週間をまるまる潰しても、深夜1時、2時になることもある。
 さらに従業員入り口に社長宛の提案箱を設置して、ひろく従業員からの意見を募っている。それに目を通しながら、志村社長は従業員との一体感を確信する。
 そればかりではない。従業員の誕生日には手紙と一緒に、社長自らの手づくり品をプレゼントしている。一昨年はガラス細工、昨年は折紙、今年は革細工の小さなオブジェと、毎年プレゼントの中身を変えている。
 「人は城」とは武田信玄の言葉だが、人を大切にする志村社長の姿勢と、「私達の仕事は、お客様と社員に満足して頂く事です」という企業理念がセブンフードサービスの強さになっている。

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