「精肉は多店舗展開して売る商品ではない」。20歳で朝日屋の経営を任され、約半世紀この道一筋に生きてきた柏木静生社長の言である。
この言葉には「精肉の命である品質管理を他人に任せるような商売はしたくない」という柏木社長の強い意志が込められている。
そこから “一店(点)集中主義”という言葉が生まれた。「一店(点)
集中主義には一店に集中するという意味と精肉という一つの小さな分野でその深さを極めていくという二つの意味が含まれているのです」と柏木社長。
昭和33年、後継者がいなかった朝日屋の経営者朝日敬三さん(故人)から「のれんは変えない」というたった一つの約束でその経営を引き継いだ柏木社長の当時からの信念である。
実家が精肉店を経営していた関係で、子供の頃から店の手伝いをし、高校生の時分にはもう一角の腕前に達していた。だからいつでも店を持てる状況にはあった。
だが、柏木社長は高校を卒業するとまったく別の世界に飛び込んでいる。「自分の腕一本で食える職業」を目指してプロスポーツの世界に飛び込んだのだ。選んだのは競艇??。400人のうち、たった15人しか受からなかった狭き門をくぐって18歳でデビュー。負けず嫌いの性格がここでも顔を覗かせ、次代を背負うホープと期待を寄せられていた。
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| 飼育農家と一緒に松阪ブランドを育ててきた柏木社長は毎年チャンピオン牛を落札するのを楽しみにしている。 |
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