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| イトーヨーカドー葛西店。1999年にオープンした。スポーツ専門店やアミューズメント施設などを備え、地域だけでなく国内最大級のSC規模を誇った |
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| ワイズマート西葛西店。2層型という変則店舗ながら、値段を抑えた価格と鮮度を武器に、足元商圏を抑える |
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| ダイエー跡に出展したマルエイ。東京への初出店となる西葛西店で地域の価格戦の先頭を走る |
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| 島忠ホームズ内にしまむらとともに出店したオーケー。EDLPを武器に総合店を脅かす存在 |
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こうしたことで、食品スーパーに加え、総合スーパー(食品フロア)、さらに先述の新興勢力群によって、「密着戦」の様相となってきたのです。地域の人口は約18万人に対し、食品スーパー20店舗。単純に割ると1店舗当たり1万を切る商圏人口ですが、SHOP99などの生鮮コンビニや従来の生鮮業種店なども加えると、さらに商圏人口は絞られます。
店舗間競争は商圏内寡占化が鉄則
総合スーパーのもつ「広域」からの集客力は、同業他業態からの競合店によって削り取られ、「総合」のもつ品揃えの強さも、食品、衣料はじめ専門性の強い競争相手に食い取られるようになりました。イオン、セブン&アイもグループ総体では4兆円超の売上げ規模を誇る世界クラスの企業であり、最近の流通再編において、まさに2強といわれる状況をつくっていますが、こと単店レベルでは、激戦エリアの中では苦戦を強いられています。とりわけ「総合スーパー」フォーマットでは “過剰”ともいえる広い売場面積が、平日の売上げ効率維持に腐心することになります。先のオーケー、マルエイだけでなく、同地で先行営業していたフジマート、ワイズマートといった地場スーパーも住宅街・繁華街立地という商圏に恵まれているにせよ、競合に離されない程度に価格を合わせつつ、小容量仕様を強化したきめ細かな商品化などによって、地域客の支持を集め、存在感を出しています。
商業統計によると、いま国内の商業売上高は135兆円といわれます。うち食品売上高は農水省推計によると45兆円前後とされています。先の2強は、衣料、住居関連を加えた総合売上げでみても、1割に届くかどうかなのです。実は、日本はいまだ“(再編中ながら)中小規模の企業が林立している”状態といえるのです。とりわけ、生鮮、日配などの分野で、地域性や嗜好(しこう)の多彩さを残すわが国では地域スーパーチェーンが強い理由もここにあります。
現行の国内市場では、「寡占化」という状況はつくりにくい。ただし、小売業、とりわけ、食品スーパーの世界では、“(一定の範囲=地域において)圧倒的な寡占状況”をつくることが必要ではないでしょうか。
いまこそ「食事問題解決業」への突き詰めが必要
ー小さな町には大きくつくれ。大きな町には小さくつくれー
これはフランスの学者ルネ・ユーリック氏が言った言葉です。故川崎進一東洋大学名誉教授が紹介して、日本で知られるようになりました。ここでいう町の大小とは地勢上というよりも人口密度や市場的なポテンシャルと考えてよいでしょう。
ローカル地域には、巨大ショッピングセンターやスーパーセンターのような衣食住(+サービス)フルライン店舗のほうが、利便性が高く、競争上も有効なのですが、都市部のような人口密度が高い地域では、お客による目的に応じた店の使い分けが進むため、専門性を強めた“一点突破型”の店が強さを発揮するのです。
「食事」という一人当たり年に1000回以上を数える、欠くことのできないマーケットを狙って、各フォーマットがしのぎを削っています。「家庭内食提供業」として成長してきた食品スーパーも、中食産業の隆盛やミールソリューションに象徴される「買い物」「調理」への利便性追求のため、売場と商品の見直しが迫られています。
家庭での食事は「買う」「つくる」「食べる」から構成されます。食品スーパーは以上の3段階においての問題解決業なのです。「買う」は品揃えや売場構成、そして価格の問題、「つくる」は惣菜や簡便商材の強化、「食べる」は商品の品質、が問題解決の対象となります。大型店と価格強化型店舗の対峙により、「密着戦」の様相が出てきた葛西地区では、改めて、「食事問題解決業」としての突き詰めが迫られているのです。
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