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(株)一保堂茶舗(京都府)
京都の老舗茶舗の伝統継承を、
TERAOKAのシステムがお手伝いしています

 京都に本店をおく一保堂茶舗は、全国にその名を知られる、京銘茶の老舗です。創業は、享保2年(1717年)に遡ります。近江商人の渡辺伊兵衛が、京都中心部の寺町二条にひらいた「近江屋」が始まりです。
 近江屋の扱う良質のお茶は、評判を呼び、京都御所に近かったことから、宮家の御用達ともなりました。そして弘化3年(1846年)、山階宮(やましなのみや)より、「茶、一つを保つように」とのことで、「一保堂」という屋号を賜りました。
 京都には、60軒余りのお茶小売店がありますが、「一保堂のお茶でなくては」というファンは多く、京都の料理店や旅館でも、お客さまに、一保堂のお茶を出しているところが数多くあります。
 長年にわたって、お客さまの高い支持を受け続けてきた理由をお伺いすると、「代々の当主と従業員が、一保堂のお茶の味筋を守りつつ、時代の流れをキャッチして経営にいかし、お客様に喜んでいただけるよう努力してきたからにほかなりません」と、製造部マネージャーの下村良明氏。
 一保堂では、良質の茶葉を育む土壌と気候に恵まれた、京都周辺で収穫される茶葉しか使いません。その茶葉を、短時間で蒸しあげる宇治製法で新鮮なうちに蒸し、成分と自然な味わいを封じ込めます。さらに、茶葉はその年によって味わいが違ってくるので、何種類もの茶葉を合組(ブレンド)して、試飲し、一保堂の味筋に仕上げます。何代にもわたって受け継がれてきた技術と確かな味覚により、品質と味を保ち続けてきた、まさに、一保堂の努力といえます。
 「加えて、売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしという近江商人の理念を、代々受け継いできたことが、その根底にあります」と下村氏はおっしゃいます。
 三方よしとは、利益のみを追求するのではなく、買ったお客さまに喜んでいただき、さらに、社会貢献も考えていこうという意味で、今の時代にも通じる、商いの原点ではないでしょうか。

風格ある佇まいの京都本店では、
気軽にお茶が選べ、お茶に親しめる喫茶室も


 京都市街を南北に走る寺町通りの中でも、京都御所と京都市役所を結ぶ一帯には、骨董品店、古美術店、茶道具店などが軒を連ねています。一保堂茶舗の京都本店は、この通りの中ほどにあります。
 歴史を感じさせる店舗には、季節によって色を変える大きな暖簾がかかり、老舗の風格が漂います。店内に足を踏み入れると、棚には、使い込まれた茶壷が並び、艶やかな木のカウンターにも歴史が感じられます。販売はすべて対面で、スタッフが、飲用目的や場面、味の好みなどを聞きながら、お好みに合うお茶を選んでくれます。
 初めての人は、敷居が高いと感じるかもしれませんが、そんなことはありません。同じ一保堂の味筋でも、用途や嗜好に合わせて選べるよう、抹茶、玉露、煎茶、番茶類など各約10銘柄の価格帯のお茶を揃えており、試飲もできます。
 「構えずに、気軽にお茶に親しんでいただきたいというのが一保堂の考えです」と下村氏。
 自転車に普段着でいつものお茶を買いにいらっしゃる近隣の方、お稽古のお茶を買いにこられる着物姿のお茶の先生、どのお茶にしようかと迷われる観光客など、多彩なお客さまが次々に来店します。スタッフは、すべてのお客さまにおもてなしの心で接し、店内には温かい空気が流れています。
 一保堂のお茶は、本店、全国のデパートなど約70カ所、そして、インターネットのオンラインショップでも販売されています。
 「お茶は半完成品。買ったお客さまが淹れることで完成するという考えのもと、お茶の淹れ方の紹介にも力を入れています。
 13年前に、本店の売場奥にオープンした喫茶室“嘉木”は、お客さま自身が、お茶を淹れるところから楽しむことができます。また本店2階では、お茶の知識を深める教室も開催しています」(企画部企画広報室・尾崎美和氏)

新システム構築で業務改革を実現。
トレーサビリティー管理も徹底。


 一保堂は、伝統を大切にする一方、製造、品質管理、流通などには、最先端のシステムを導入しています。
 05年11月には、本店と同じ敷地内に、6階建ての製造棟を竣工し、ここに製造から出荷までの全工程を集約しました。そして、竣工に合わせて、製造管理、販売管理などに、2年かけて構築した新しい基幹システムを導入しました。この基幹システムと連動して、TERAOKAのシステムが活躍しています。
 2階のピッキングフロアには、TERAOKAの仕分けシステム2台(摘み取り方式1台、種蒔き方式1台)と検品システムが導入されています。デパートをはじめとする、全国の一保堂の商品を販売する店舗へ出荷する際には、スタッフは、摘み取り方式のシステムで、在庫棚から各店舗に出荷する商品をピッキングします。一方、個人向けには、種蒔き方式のシステムで、個人別に仕分けをします。その後、検品システムで、行き先、個数、合組した茶葉の入荷時期や納入業者、製造日、製造ロット、製造個数などの商品情報を確認します。いずれも、一保堂仕様にカスタマイズされた、世界に一つしかないシステムです。
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新工場を背にする一保堂茶舗京都本店。10月1日〜5月31日の期間は、寺町通りに面した入口に茶色の暖簾が掛かっています

pic 毛筆で書かれた文字を使って、『ラベル博士』で作成されています

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趣のあるカウンターや、棚に並ぶ、使い込まれた茶壷が歴史を感じさせます

pic 製造部マネージャーの下村良明氏は、大手電機メーカー工場責任者の経験をいかして、新工場の立ち上げをご担当されました

pic 本店奥の喫茶室「嘉木」は、自分でお茶を淹れるところから楽しめ、終日お客さまが絶えません

pic 全国の店舗への商品発送には、仕分けシステムが活躍。パソコンに入力した伝票と連動して、ピッキングする商品の表示器ランプが点滅し、個数が表示されます

pic 仕分け終了後は、スキャナーを使った検品システムでアイテムと個数を確認します

pic 缶の底に貼られたラベルには、製造日、製造ロットなどのトレーサビリティー情報が記載されています
 「それまでは、出荷指示書を見て手作業で仕分けしていたので、時間が掛かるだけでなく、ミスもありましたが、今は皆無といっていい。夕方にオーダーが入って、翌朝の開店までに納品ということも多いので、スピーディに間違いなく仕分けできることで大幅な業務改善になりました。また、鮮度や産地に対するお客さまの関心が高まっている中、履歴管理ができるので、お問合せにも即座にお答えでき、何かトラブルがあってもただちに追跡できる。お客さまの信頼にお応えできるのは、何ごとにも代えがたい成果です」と下村氏は、システム導入の成果を評価します。
 店舗のスタッフからも、従来は3時間近くかかっていた検品時間がゼロになり、その時間をほかの仕事に向けられると喜ばれています。
 こうした基幹システムの構築により、在庫数、販売数、製造数が正確に管理できるようになったことで、計画生産が可能になり、在庫量は28日分から14日分に半減、主力製品のリードタイムは、2週間から2日に短縮されたということです。
 また、製造棟では、TERAOKAのラベル貼り機『GP4100α』と、『ラベル博士』も活躍しています。
 「伝統を継承しつつ、お茶をもっと多くの方に気軽に楽しんでもらうために、これからも努力していきたい」と語る尾崎氏の言葉は、一保堂の皆様に共通する想いでしょう。


会社概要

会社名
株式会社 一保堂茶舗
本社
京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52


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