「前向きに夢を持ち続ける人々」−そんな意味の社名を持つ企業がある。(株)ポジティブドリームパーソンズ(以下PDP)は1997年に設立し、「感動」をキーワードに、レストラン事業、ウェディングプロデュース事業、ウェディングビジネスのコンサルティング、フラワー事業、バンケット(宴会)事業、ホテル事業と6つの事業を展開している。
代表取締役の杉元崇将氏は、20代前半の頃からいずれは会社を起こしたいと考えていた。そんな杉元氏がウェディングに興味を持ったきっかけは、大手事務機器メーカーの新入社員時代に参列した先輩の結婚式だった。福岡出身の杉元氏は初めて体験した照明や音楽で演出された、全く新しいスタイルのウェディングに感動した。さっそくホテルで配膳をする「配膳会」に登録し、休みの日にはアルバイトをした。そしてそこで体験した「ゲストとサービス提供側の温度差の違い」が後の会社創立の契機となる。「テンションを上げてお客さまに接すれば楽しいのに、サービスを提供する人が楽しんでいないと感じました。みんな冷めていてこんな工夫をしてあげようというミーティングもなかった」
結婚式を考えているお客さまとホテルの間に入り、一生思い出に残る結婚式づくりの手助けをしたい。杉元氏の創業の意志が固まった。28歳の時、オリジナリティのある結婚式を企画するウェディングプロデュースのパイオニア企業の設立に携わり、その後30歳で独立した。
会社設立当初はウェディングコンサルティングが中心だった。最初に手掛けたのは東京の老舗ホテル。ホテル側は「伝統」と「格式」をセールスポイントにしていたが、PDPは「伝統のあるホテルが今、どれだけ魅力的なサービスができるかが大切」とプレゼンテーションをした。そして従来のやり方を刷新し、カウンターで結婚式の内容案内をするのではなく、ウェディングサロンを設置し、相談に来たカップルの望む結婚式について話を聞くスタイルをとった。花や衣装についても魅力的な商品を提供できる会社をパートナーにした。「パートナー企業は百貨店でいえばテナントにあたる存在。時代やニーズに応じて入れ替える必要がある」。これらの改善により格調高い雰囲気の中で行われるオーダーメイドの結婚式は人気を博し、ウェディングの件数は、年間数件から90件まで伸びていった。
1年後には結婚式というストーリーをプランニングし、全体を統括するプロデューサーの役割を担うウェディングプランナーの育成を始め、アライアンス(提携)事業を開始。ホテルやレストランに対し、婚礼業務のアウトソーシング提案をしながら事業領域を広げた。契約会場数は20カ所に及んだこともあったが、現在は13のホテル、レストラン、バンケット(宴会場)と契約を結び、年間2000組の披露宴やパーティーを手掛けている。
会社設立10年目に、集大成としての
ホテルを神奈川県・葉山にオープン
2002年に長崎、2004年に福岡でレストランビジネスを始め、会社設立10年目の2007年には集大成として神奈川県・葉山にチャペル、バンケットルームを併設したホテルを開業した。「一生に一度しかないウェディングという事業だけでなく、日常的にサービスを行っていきたいという思いからフラワー、レストラン、ホテル事業などを手掛けるトータルプロデュース企業に成長しました。今後はさまざまな業種において感動を提供できるサービス業として発展していきたい。そうした『感動プロデュース業』に事業をシフトしていくシンボリックな存在が、SCAPES(スケープス)なのです」と杉元氏はホテル開業への思いを語る。
コンパクトデザインホテル「SCAPES」は、JR逗子駅から車で15分ほどの森戸海岸沿いに立つ。目の前には穏やかな海が広がり、遠くには富士山を眺めることもできる。名島の赤の鳥居や森戸神社、葉山灯台(別名:裕次郎灯台)も見える。「ホテル名は、Landscape(景観)とEscape(逃避行)の造語です。『大人の感受性を刺激する』をテーマに、忙しい日常からエスケープして大切な人と背筋が伸びるような凛とした時間を過ごしたいという方々にご利用いただきたい」と杉元氏は語る。チェックイン時には iPod®を無料レンタルし、レストランとライブラリーにはセレクターが選んだ著名なアーティストの音楽や写真集などが置かれ、自由に楽しめる。
現在PDPでは福岡、長崎、葉山で『DUKE810』を使用している。導入に当たっては、リアルタイムで情報が得られることと操作が簡単であることを重視した。TERAOKA製品は、他社製品と比較して、操作が簡単で使いやすいことが決め手だった。以前は1店舗ごとの数字しか把握できていなかったが、導入後は売上管理、顧客管理、売上情報などをデイリーで把握できる環境が整ったという。
今後の展開としては、今年4月に福岡に結婚式を中心としたゲストハウスをつくることで店舗出店計画はひと区切りし、好調なウェディングコンサルティング業に力を入れていくという。新規にウェディング業界に参入希望する会社のサポートや、少子化傾向により他社との競争に勝ち残れるか不安を持っている既存企業のサポートをしたいと考えている。現在75名のウェディングプランナーが所属しているが、仕事の体力的な負担度も高い。結婚、出産という女性のライフスタイルに寄り添う仕事にするために、ビジネスとして体系化、ノウハウ化することでプランナーからコンサルタントに転身させることが必要だと杉元氏は語る。「夢のような世界基準のサービス会社」を目指し、世界で通用するサービスレベルを追求し続けるPDPの今後の動きから目が離せない。
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「サックスブルー」、「マンダリンオレンジ」、「エバーグリーン」、「メープルローズ」とネーミングされた4室の客室はそれぞれ色やレイアウト、家具などが異なる。1泊した後ほかの部屋に連泊していくお客さまも多い |
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1階レストランでは地元産の食材を使いフレンチの三鴨朋典シェフが腕をふるう |
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「ウェディング事業は人の力によるところが大きい」と語る代表取締役杉元崇将氏 |
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| 贈る相手の嗜好や渡すロケーション、伝えたい気持ちなどを綿密にヒアリングしデザインを起こす |
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| 太陽の光と海の青を採り込む、透明感と開放感のあるチャペルは屋上階に位置 |
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| 2階バンケットルーム奥にはオープンキッチンがあり、できたての料理を提供 |
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| 海側から眺めたSCAPES。最上階左側に見えるのが(上の写真の)チャペル |
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「喧噪を離れて、大人の感受性を刺激していただける空間づくりを心掛けています」と語るSCAPESゼネラルマネージャーの松岡礼生(れお)氏 |
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エントランス横の脇道がそのまま砂浜に続いている |
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レセプションで『DUKE810』を使用。操作しやすいと好評だ |
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